夏目友人帳
前回の嘘からの話から続いているので、
「夏目友人帳」とは違う鬱屈とした気持ちで書き始めているので、お許し。
「夏目友人帳」のアニメが始まったので、改めて漫画を読んだ。
幼い夏目はずっと嘘つきだと言われていた。それは嘘では無かった。
分別のついた今、彼は嘘だと分かっている嘘をつき続けている。
私の嘘は、夏目のつく嘘と全く違う。
でも「嘘をつく」行為の中に、自分と似た所を探そうとする。
薄ら寒い、浅ましい自分を見る。
自分と重なる点はまるで無かった。全く無駄だった。
突然善人になることなんて出来ないと分かっている。
でもそれは本当だろうか?
夏目のような理由がない場合、私の意思一つで出来るのだろう。
意外と徐々に変わっていくより、わかりやすく簡単では無いだろうか。
やってみてもいいのではないか?
少しだけ、親に迷惑をかけないように気丈でいようと頑張る時がある。
その時だけは、夏目の嘘に似ているのかもしれない。
優しい嘘だけついていくならば、それは本当になるかもしれない。
それは、どれほど素敵なことだろう。
「夏目友人帳」の優しさと切なさが大好きだ。
報われなくても伝わらなくても、
それでも素敵だと感じる理由が少しわかった気がしている。